クロスバイク(bianchi)カスタマイズ&ライド

クロスバイク(ビアンキ カメレオンテ4)所有、関東在住者です。自転車をカスタマイズしたレポートや、走行したコースのレビューを中心にご紹介していきます。

自転車の左側通行について考える

先日TBSラジオたまむすび」という番組で、“自転車ツーキニスト”の疋田智さんがゲストで出演し、自転車の魅力や、自転車のマナーなどについて語っていました。自転車に乗る人が知っておくべき事を多数ご紹介されていたので、このブログでも紹介したいと思います。

その前に、「疋田智さんって誰?」という方へ、疋田さんを簡単にご紹介。

疋田さんはサラリーマンの傍ら、自転車についての執筆やラジオ、メルマガなどで自転車の魅力を広め続けている方です。本業はTBSのプロデューサーだそうです。詳しくはwikipedia疋田 智」にて。

自転車ツーキニスト (知恵の森文庫)

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ラジオの中で疋田さんは“自転車の左側通行の必要性”について語っていました。改めて、なぜ左側通行が必要なのか、疋田さんのお話しと併せて、いろいろと調べてみましたので、ご紹介します。

自転車の左側通行の必要性

そもそも、「自転車の左側通行」って実は法律で定められているんですね。警視庁のHPにも掲載されています。
(参考リンク)広報けいしちょう ~自転車のルール&マナー~

自転車は道路交通法上、「車両」の一種と定義されています。従って左側通行が義務となります。そして、一部の例外を除き歩道は通行できない事になっています。一部の例外とは、
①歩道走行可能の標識がある場合。
②車道又は交通の状況からみてやむを得ない場合
③運転者が、13才未満のこども又は70才以上の高齢者又は身体の不自由な方 の場合
だそうです。参考までに、自転車が歩道を走行してよい、という道路標識はこちら。
f:id:kobamasa0415:20150428120005p:plain

よく見かけるこの標識、実はそういう意味だったんですね。ちなみに②の「やむをえない場合」の基準ですが、これは走行者の“主観的”な判断は認められず、やむをえず歩道を走ることが“客観的”に認められなくてはいけないそうです。これは判定が難しそうですね。

罰則規定もあります。まず①~③の条件を満たしていない時、そして警察官から注意を受けてもそれを無視した場合に適用されるそうです。罰則は「3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金(過失罰なし)」

右側通行が危険な理由

ラジオでは疋田さんも、左側通行の必要性をお話ししていました。人によっては、左側通行の方があぶないと思っている方がいるそうです。それは車が見えないから、という理由。しかし実際は右側通行の方が危険度は圧倒的に高く、一番の理由としては正面衝突の時で、例えば時速50km/hの車と20km/hの自転車が衝突すると、70km/hもの衝撃になってしまいます。車に乗っていても70km/hの衝撃を受けたら大けがでは済まない時もあるのに、自転車の場合、生身でその衝撃を受ける事になります。どうなるかは察しがつきますよね。

また疋田さんは、右側走行のもう一つの危険性を訴えていました。それは、交差点の出会い頭の事故のリスクです。自転車が交差点に出る時を想像してください。交差点では車は右から左に向かって走ってきます。自転車が右側を走っている場合、交差点に出てすぐに車にぶつかってしまいますが、左側を走っていれば出会い頭の衝突・接触は避けることができるという利点があります。このような危険を軽減するためにも、左側通行が義務づけられていると、疋田さんはご指摘されています。考えればすぐに分かりますが、改めて指摘されて初めて気づかされます。うーん、納得。そして都内の自転車事故の大半が、実はこの出会い頭の事故なんだそうです。

自転車に乗る時のマナーとは

また疋田さんは、自転車乗りの信号無視についても言及されていました。自転車乗りならば、多分大半の方が身に覚えがあると思います(汗)。改めて、乗り方 気を付けなくてはいけませんよね。

自転車に関する色々なトラブルは、“自転車は車両である”という認識が乗り手にも、車を運転する側にも自覚が少し足りていないのかもしれません。自転車は、渋滞している車の横をスイスイと通り抜けていく事ができますが、ドライバーからしてみれば死角から急に現れる自転車は、認識する事が難しく、巻き込み事故がなくならないのも仕方がないのかもしれません。自転車と車、乗る人同士の歩み寄りが必要ですよね。

自転車人身事故についての判例

話は変わりますが、自転車の人身事故も最近ニュースで頻繁に取り挙げられていますが、先日驚くような判決が出たのでご紹介します。

これは平成20年に起きた事故で、当時小学校5年生だった少年(15)が乗った自転車と歩行者との衝突事故で、裁判所は少年の母親に約9500万円という高額賠償を命じた、というニュース。賠償金額が1億円近くにもなったため、大きなニュースになりました。被害にあった女性は、事故の影響で今も寝たきりで意識が戻らない状態が続いているそうです。

自転車に関する事故は年間で13万件以上もあり、そのうち自転車が加害者となる事故は2万件以上にもなるそうです。
ある自治体では条例で、自転車に乗る人に保険の加入を義務づけたそうですが、自転車は車両であるという認識を改めてもち、保険にも加入することをオススメします。私も入っていますが、損害保険会社から様々な保険が出ていますので、一度検討してみるのもよいかな、と思います。保険料もそれほど高くありません。自転車だけでなく、スポーツ全般に適用できる商品もあります。

以上、今回はパーツのご紹介ではなく、自転車乗りのマナーや注意点をご紹介させて頂きました。今回も読んで頂きありがとうございました。

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